2018年

 

♪『僕と江ノ電』

 

2005年に「24時間テレビ」でもドラマ化されましたが、江ノ電の運転士になる事が夢だった少年=新田朋宏君(享年16歳)がいました。

彼は残念なことに1998年に「拡張型心筋症」で亡くなりましたが、『天国でも思いっきり走って下さい』と2008年12月22日に江ノ島電鉄は江ノ電の運転士の辞令を彼に贈ったそうです。実は彼と江ノ電の間には素晴らしい物語があるのです。

 

難病と闘い続けていた朋宏君の夢を何とか叶えたい!!

 

これはボランティア団体『メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン』を通じて実現したものです。

江ノ島電鉄の関係者は、余命宣告をされながらも「江ノ電の運転士になりたい!!」という夢を持ち続けていた朋宏君の夢を叶える為に、鉄道法規を端から端までしっかりと確認し、その結果「営業路線以外の区間を選び監督者立ち合いのもとであるならこれを決行する事が出来る」と確信して朋宏君の夢の実現に向けての準備を開始しました。

 

でも朋宏君にはこれを決行するにはクリアしなければならない3つの条件がありました。

それは、

 

「朋宏君の体調が安定している事」

「気温が丁度良い暖かさであり晴天である事」

「医師の車を並走させる事が出来る道路の状況である事」

 

江ノ島電鉄の条件が何とかクリア出来ても、時間があまりない朋宏君にとってこの3つの条件を全てクリアする事はとても難しい事でした。

この年は、秋になっても気温の高い日が続いていました。そしてやっと10月になって気温が下がり始めたと思ったら、今度は朋宏君の体調がかなり悪くなり決行日を決める事がとても困難だったのです。

 

しかし、朋宏君は夢をあきらめませんでした。

 

《1998年11月11日晴れ》

 

そしてついにこの日 彼の夢が叶う日となりました。

朋宏君はついに江ノ電の運転をしたのです!!

16歳の朋宏君は江ノ島電鉄線極楽寺駅のそばにある「極楽寺検車区」で106型108号電車=通称『タンコロ』を数メートルという距離ではありましたが、江ノ電の運転を行いました。またこの日、江ノ電の運転席に入る特別許可もおりて、朋宏君は新品の制服を着せてもらい運転席から藤沢~鎌倉間の景色も眺める事が出来たのです。

 

彼の夢は叶いました!!

 

朋宏君はこの4日後に病院で亡くなりました。

朋宏君は少し笑ってこぶしを開き、そしてやわらかく目を閉じたそうです。

 

私達「きらきら湘南」では朋宏君の『夢を最後まであきらめない!!』という気持ちを音楽にして伝えていきたいと思っています。

今、難病と闘っている多くの子供達に朋宏君の事を伝えていきたいのです。

 

江ノ電を運転している朋宏君がテーマの合唱曲を歌います

朋宏君の目に映った江ノ電の運転席からの光景はどんな世界だったでしょう?

憧れの江ノ電を運転する時の朋宏君の気持ち、そして夢をあきらめないで良かったと思った朋宏君の気持ちは計り知れないものです。

だから、ここには沢山の子供達に伝えていきたい事があるのです。

 

今現在も難病と闘い続けている多くの子供達そしてそのご家族に、朋宏君のように《夢を持つ事、そしてその夢を決してあきらめてはいけない事》を私達は音楽を通して歌って伝えていきたいと思っています。

 


 

 

♪【Thank you for your life】について

 関西の医療市民団体『いのちをみつめた医療』さんの「患者さん・そのご家族・そして現場で働く方々等全ての方が聴いていて幸せになれるような曲を作ろう!」という企画で生まれた【Thank you for your life】という曲があります。

この曲は各立場の方々から募集した散文を繋ぎ「生きていた、そして生きている全ての人のいのちへの感謝をこめて」というメッセージを伝えています。
この曲を合唱版に編曲したものを、私達「きらきら湘南」で発表致します。

歌詞の中の沢山のメッセージを少しでも多くの皆さんにお伝えする事が私達の目的です。

 

Thank you for your life

の原曲は以下から

聴けます。

Thank you for your life